「細く長く続く」お人好し役所DXのペースを決める
お人好し役所DXでいちばん避けたいのは、
「最初の数か月だけ頑張って、あとは止まってしまう」パターンです。
第3章では、無理なく続けられる更新ペースと、
市民にちゃんと届くコンテンツの型を決めていきます。
1. 「続けられる更新ペース」を最初に決める
更新ペースは、最初から完璧である必要はありません。
大切なのは、「これなら3年続けられそうだ」というペースから始めることです。
- ● 週間 …… 週1回の「SHIBUNEW(シブニュー)」
- ● 月間 …… 月1回の「制度・手当まとめ」
- ● 随時 …… 災害・緊急情報などの臨時更新
最初は、「週1コンテンツ+月1まとめ」くらいでも十分です。
慣れてきたら、少しずつ増やしていけばOKです。
2. コンテンツは「3本柱」で考える
情報を増やす前に、「何を中心に伝えるか」を3本柱に絞ってしまいます。
- ① 困りごとを軽くする情報 …… 相談窓口・支援制度・生活の困りごとQ&A
- ② くらしを楽にする情報 …… 手続きのラクなやり方・オンライン申請・混雑回避のコツ
- ③ まちを好きになる情報 …… SHIBUNEW・イベント・人のストーリー
新しいお知らせを考えるときも、
「これは3本柱のどれに入るか?」と考えるだけで、迷いが減ります。
3. 週1ニュース「SHIBUNEW(シブニュー)」の型を決める
SHIBUNEW は、お人好し役所DXの看板コンテンツです。
週1回、スマホ画面1〜2枚で読める「今週のいい話・助かる話」を届けます。
おすすめの基本フォーマットは次の通りです。
- ・タイトル …… 「今週のシブニュー」+サブタイトル
- ・本文 …… だいたい400〜600文字(スクロール1〜2画面)
- ・画像 …… 1枚(写真や簡単な図解)
- ・最後にひと言 …… 「困りごとはこちらへ」などの誘導リンク
毎回テーマを変えても構いませんが、
月ごとに「子ども」「高齢者」「仕事」「移住」など、ゆるい特集テーマを決めておくと、
ネタ出しが楽になります。
4. ネタ出し〜公開までの運用フロー
市役所の現場で無理なく回せるように、
ネタ出しから公開までの流れをシンプルにしておきます。
- ① ネタを集める …… 各課から「今月のトピック」を1〜2行で集める
- ② ラフを書く …… 担当者が400〜600文字の原稿ラフを書く
- ③ チェック …… 内容チェック(誤解を生まないか・期限は正しいかなど)
- ④ 公開 …… スマホサイトに掲載し、SNSや紙の広報にも同じ内容を流用
1本のニュースを「ゼロから書く」のではなく、
各課からの素材をまとめて仕上げるイメージにしておくと、
担当者の負担がぐっと軽くなります。
5. 紙とのハイブリッドで「取りこぼさない」
スマホが苦手な人もいる以上、紙の案内をやめる必要はまったくありません。
むしろ、同じ原稿をスマホと紙の両方に載せることで、情報の届く範囲が広がります。
- ・SHIBUNEW を、広報紙の1コーナーとして再掲載する
- ・紙のチラシや回覧に、スマホサイトのQRコードを添える
- ・「詳しくはこちら」として、スマホ側に写真や動画を追加する
こうして、「紙で全員に知らせ、スマホで深掘りする」形にしておくと、
どちらか一方に偏らない安心設計になります。
6. お人好し役所DXの運用モデル(まとめ)
ここまでを整理すると、運用モデルは次のようになります。
- ① 更新ペースは「週1ニュース+月1まとめ」から始める
- ② コンテンツは「困りごと」「くらしが楽」「まちが好き」の3本柱で考える
- ③ SHIBUNEW を週1回の看板コンテンツとして固定する
- ④ ネタ出しは各課から素材を集め、1か所で編集して発信する
- ⑤ スマホと紙のハイブリッドで、情報の取りこぼしを防ぐ
このモデルをベースにしておけば、
職員の負担を増やしすぎることなく、市民にとっても
「困ったときに頼れる安心の入り口」をスマホの中に用意できます。
次の第4章では、この運用モデルを実際のWebサイトとして形にするために、
スマボン方式でお人好し役所DXサイトを立ち上げる手順を見ていきます。
※本章の内容は、渋川市のような地方都市を想定していますが、
他の自治体や行政機関でも、3本柱と更新モデルはそのまま応用できます。