「お人好し役所DXサイト」の完成イメージを描く
ここまでで、どんな情報を載せるか、どんなペースで更新するかを決めてきました。第5章では、それらを スマホ画面のレイアウトとして並べ直し、市民とつながり続けるための「やさしい運用設計」をまとめます。
ここで決めるレイアウトは、そのまま使っても構いませんし、各自治体の事情に合わせてアレンジするための ひな型(テンプレート)として使ってもOKです。
1.トップページの構成
トップページは、「お人好し役所DXサイト」全体の玄関です。スマホ1〜2画面で、次のような順番をイメージします。
- ① 表紙画像 …… このスマボン表紙と同じ世界観のビジュアル
- ② キャッチコピー&一言メッセージ …… 「困ったときは、まずここへ」など
- ③ 2つの入口カード …… 「困りごと相談へ」「くらしを楽にする手続きへ」
- ④ SHIBUNEW(シブニュー) …… 最新3件の見出しと「もっと見る」ボタン
- ⑤ 連絡先・開庁時間・アクセス …… 電話番号、所在地、地図へのリンク
トップページを見ただけで、 「このサイトは、困ったときの入り口と、まちの最新情報がそろっている」 と感じてもらえることを狙います。
2.市民サービスエリアのレイアウト
トップページの2つの入口カードから先が、市民サービスエリアです。ここではまず、 「困りごと相談」と「くらしを楽にする手続き」の2本立てで考えます。
(1)困りごと相談エリア
- ・代表的な3カテゴリ …… 仕事・お金/子ども・教育/介護・健康 など
- ・カテゴリごとに「まず最初に読んでほしい3本記事」を置く
- ・相談窓口一覧 …… 電話・窓口・オンライン相談フォームへのリンク
- ・「今すぐ相談したい方へ」というボックスで、最短ルートを案内
「自分の状況に近いものをタップすると、読む→相談するまで一気に進める」──そんな 一本線の導線をイメージします。
(2)くらしを楽にする手続きエリア
- ・目的別ボタン …… 「引っ越し」「子どもが生まれた」「高齢の家族と暮らす」など
- ・それぞれのページに、やることの順番と目安時間をシンプルに記載
- ・オンライン申請やダウンロード資料へのリンクをひとまとめに
- ・「窓口で手続きしたい方へ」欄で、受付時間と場所を明記
細かい制度の説明はパンフレットや本編サイトに任せ、 スマホでは「最短で迷わず手続きできる道筋」を優先します。
3.SHIBUNEW(シブニュー)コーナーのレイアウト
SHIBUNEW は、「お人好し役所DX」の顔となる週1ニュースです。ページ構成は、次の3ブロックを基本とします。
- ① いいニュース …… 完成した事業、改善された制度、受賞・評価など
- ② いま取り組んでいること …… 進行中のプロジェクトや実証実験
- ③ お知らせ&募集 …… イベント案内、モニター募集、市民参加の呼びかけ
各記事は、スマホ1画面で読めるくらいの分量におさえ、 「見出し+3〜5行+くわしくはこちら」というリズムで並べます。
下部には、月ごとのアーカイブを置き、 「今月のSHIBUNEW」「先月分」「バックナンバー」とたどれるようにしておくと、 後から振り返るときにも便利です。
4.「声のポスト」とアンケートの窓口
お人好し役所DXでは、市民の声をしっかり受け止めるために、 「声のポスト」フォームを1つ用意しておきます。
- ・匿名でも送れる、シンプルな3〜5問のフォーム
- ・選択式で「よかったこと/困っていること/提案・アイデア」を選べる
- ・必要な人だけ、折り返し連絡先を入力してもらう
- ・月に1度、「市民の声から生まれた改善」を SHIBUNEW で紹介する
こうすることで、市民は 「言ってもムダではない」と感じやすくなり、役所側も改善の種を集めやすくなります。
5.小さく始めて、いっしょに育てていく
ここまで見てくると、「こんなに全部はできない」と感じるかもしれません。ですが、 最初から完璧にそろえる必要はありません。
- ・まずはトップページと、困りごと相談エリアの1カテゴリだけを公開する
- ・SHIBUNEW を月1本から始め、慣れてきたら週1本にしていく
- ・声のポストも、最初は自由記述だけでも構わない
大事なのは、市民のほうを向き続けることと、 「少しずつ育てていく前提」でDXを始めることです。
このスマボンで示した「お人好し役所DX」のひな型が、渋川市をはじめとする地方都市や小さなまちの みなさんが、スマホの中に「頼れる役所」をつくっていくための、最初の一歩になれば幸いです。